こんにちは。キャットフードマイスターの「mika」です。
国産第1号のドライキャットフードでロングセラーとなった「キャネット」。
今回は国産第1号として先駆けてきた「キャネット」を格付けします。成分や原材料から安全なキャットフードなのか判断したいと思います。また実際に購入した方の口コミも紹介します。
ペットラインから販売されている「キャネット」って?
商品名 | キャネットチップ(お肉とお魚ミックス) |
---|---|
種類 | 総合栄養食/ドライフード |
参考価格(税抜) | 648円(単品購入時/amazon参考価格) |
対応猫種/年齢 | 全猫種用/成猫用 |
内容量 | 2.7kg |
生産国 | 日本 |
備考 | 特になし |
主な特徴は以下の「3つ」です。
- 下部尿路の健康維持に配慮
- 猫の元気と活力のために
- 美しい瞳と毛艶
マグネシウムの含有量を調整することによって、成猫に多く見られるストルバイト尿石の生成を防ぎます。
病気への配慮だけではなく、アミノ酸が豊富に含まれたビール酵母を配合することによって、元気で活力のある生活を送ることができます。
キャネットの対応年齢は・・・・成猫期となっています。成猫期は最も運動量が豊富で毛艶も一番良い時期です。そのため特徴での元気と活力、毛艶が維持できるというのは非常に良いといえます。
原材料と成分を徹底分析!療法食には最適?
安全な内容になっているのか「原材料と成分」を確認してみましょう。原材料と成分で、危険だと判断したものは赤色で表示しています。
まずは原材料からチェック!
穀類(とうもろこし、コーングルテンミール、小麦粉、等)、肉類(ミートミール、チキンミール、チキンレバーパウダー、ビーフパウダー、等)、豆類(おから、脱脂大豆、等)、魚介類(フィッシュミール、フィッシュエキス、白身魚エキス、等)、油脂類(動物性油脂、ガンマ-リノレン酸)、卵類(ヨード卵粉末)、ビール酵母、ビタミン類(A、D3、E、K3、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、ビオチン、B12、コリン、イノシトール)、ミネラル類(カルシウム、リン、ナトリウム、カリウム、塩素、鉄、コバルト、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素)、アミノ酸類(メチオニン、タウリン)、着色料(赤102)、酸化防止剤(ローズマリー抽出物、ミックストコフェロール)
次に保証成分をチェック!
たんぱく質27.0%以上 脂質9.0%以上 粗繊維4.5%以上 粗灰分9.0%以下 水分10.0%以下 カルシウム0.9%以上 リン0.8%以上 ナトリウム0.2%以上 リノール酸0.9%以上 ビタミンE170IU以上 ビタミンB110mg以上 ビタミンB210mg以上 タウリン0.10%以上 代謝エネルギー (100g当たり)約350kcaL
キャットフードの『正しい選び方6ヶ条』をクリアできるか徹底検証!
原材料と成分をもとに、安心安全なキャットフードかどうか一つ一つ条件に当てはめてみていきましょう。
【条件①】添加物(保存料・調味料・着色料)なしの「100%無添加」なのか?
酸化防止に使われているのは「ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物」でした。これらは天然由来の物を使っているので安全です。
これだけであれば添加物は安全だと言えたのですが、猫にとって有害な着色料「赤102」が使われていました。これは発ガン性があり、長期に渡って与えたくありません。
【条件②】主原料は肉類?それとも魚類?
使われている肉類と魚類はすべて「〇〇ミール」と「〇〇パウダー」、「〇〇エキス」でした。これら3種類は毛や皮、骨などの副産物を粉にして混ぜられたものです。また病死した動物や廃棄する動物の肉を使っている可能性があります。
どれも、安価なフードによく使われるもので、低品質なお肉だといえます。
主原料の栄養価は高い?肥満猫のダイエットにも最適?
主原料に穀類が来ています。本来であれば、肉食動物である猫ちゃんには肉類が来る事が好ましいです。
穀類には炭水化物が豊富に含まれています。猫にとって炭水化物は脂質よりも肥満になる原因です。そのためキャネットでのダイエットは難しく、太る可能性があります。
【条件③】「穀物類」への対応は?
使用されている穀類は「トウモロコシ、コーングルテンミール、小麦粉」など、たくさん使われていました。猫にとってトウモロコシと小麦は特にアレルギーを発症しやすい危険なものです。
穀類の量も非常に多いので消化できず、下痢や嘔吐になる可能性もあります。残念ながら穀類への対応は全く出来ていません。
猫がなりやすい病気(尿路結石・ヘアボール)などの対策は?
特徴でも紹介しましたが、下部尿路への対策としてマグネシウムの量を調整しているようです。マグネシウムの量が増えすぎると、成猫に多いストルバイト尿石が形成されやすくなります。なので尿路結石への対策はできていると言えます。
【条件④】良質な油(脂肪分)を使用しているか?体重管理もできる?
使用されている油は「動物性油脂」と「ガンマーリノレン酸」でした。動物性油脂というのは使用されている動物と部位が不明です。このような、あいまいな表記では安心して与えることができません。
「γーリノレン酸」は何から摂ったものなのか不明で疑問に残ります。一応肥満症の予防などに効果は期待できます。
【条件⑤】手作り食と同じ高品質な原材料(ヒューマングレード)が使用されているか?
公式サイトでヒューマングレードの原材料が使用されているか調べてみました。残念ながらヒューマングレードの原材料を使用しているという記載はありませんでした。
もしかしたら品質は悪くはないかもしれませんが、良いとも言い切れません。
【条件⑥】「製造前」の品質チェックを行っているか?
公式サイトで製造前の品質チェックを行っているか調べてみました。「生産・品質管理」というページに製造工程の紹介と品質チェックを行っているという記載がありました。
工場での品質管理は信用でき、品質チェックも行われていました。
【格付け】キャネットを辛口評価してみた結果・・・その評判は?
【※総合評価はA、B、C、D、E】
それではキャットフード「キャネット」の総合評価を発表しましょう。
今までの評価が一目でわかるようにこちらの表をご覧ください↓
【条件】 | 【評価】 |
---|---|
100%無添加 | E |
主原料の品質 | E |
栄養価 | E |
穀物の対策 | E |
病気予防 | D |
油(脂肪分) | E |
ヒューマングレード | E |
生産工場の安全性 | A |
製造前のチェック | A |
その総合評価はずばり・・・
総合評価:E
(A~Eの5段階評価)
キャットフード「キャネット」を総合評価してみた結果「E」だということがわかりました。原材料をまとめてみて、最初に原材料の表記に「等」が多いと思いました。「等」のところには何が含まれているか分からず、心配です。
下部尿路への配慮や工場での品質管理はクリアできていますが、正直それだけともいえる内容でした。原材料を見てもらえば分かりますが、ほとんどが赤文字で危険となっています。厳しく言いますが猫の健康を考えているようには思えません。
特徴の一つに「猫の元気と活力」がありましたが、元気になるとは到底思えません。もし愛猫の健康を考えるのであれば、他のフードをおすすめします。
口コミや評判を検証!悪評はない?
実際にキャネットを購入してみて「食いつき」や「体調の改善」など良かったのか見ていきましょう。
わが実家には十数匹のニャンコが居ます。
その子たちの胃袋を満たすには現在のところこちらの商品になっております。皆の食いつき(食べっぷり)と、コスパを考えると今はコレ!<口コミ&評判 ユーザー1>
多頭飼いしてまして、安くて量の多いえさだと助かります。こちらはみんな残さず食べますので気に入っているようです。吐いてしまう子がいるのですが、こちらだとほとんど吐かないので安心して食べさせられますね♪
<口コミ&評判 ユーザー2>
とりあえず皆、喜んで食べてますので良いと思います。他の商品と比べて、コスパも良いと思いますので、しばらくはコレのお世話になります。
<口コミ&評判 ユーザー3>
わが実家に居る十数匹のニャンコたちが喜んで食べてます!コスパも良いのでとても助かってます!しばらくはこれのお世話になります。
<口コミ&評判 ユーザー4>
保護猫用のごはんです。みんな良く食べてくれます。
<口コミ&評判 ユーザー5>
口コミをまとめてみると評価は少ないながらも、ほとんどが高評価でした。有名ではないものの、全体的に評価されているようです。
高評価の中で多かったのが2.7kg約650円という破格の安さ。多頭飼いの飼い主さんはかなり助かっているようです。
キャットフード「キャネット」はこんな猫ちゃんにおすすめ!
「キャネット」をあえてすすめるならば、下部尿路のケアができているという事で下部尿路に悩む猫ちゃんです。しかし穀類や着色料によって他の病気になってしまう可能性があります。そのため、強くおすすめはできません。
1日の価格(コスパ)は?販売店は楽天やamazon(アマゾン)が最安値?
キャットフード「キャネット」の価格は2.7kg「648円」でした。一日辺りの食事代は「約20円」です。
不安になるレベルの安さだということが分かりました。1食ではなくて1日分ですよ。愛猫に20円のご飯を与えて、健康でいられると思いますか。
販売店は楽天やamazon(アマゾン)がおすすめ?最安値はココでした!
キャットフード「キャネット」の公式サイトを確認してみたところ、公式でのオープン価格はありませんでした。
- amazon 648円
- 楽天市場 675円
- ヤフーショッピング 675円
キャネットを購入するなら「amazon」が最安値なのでおすすめですよ。全て送料は含んでいません。住んでいる地域によっては最安値が変わるかもしれません。
※価格は2016年12月27日現在の時点です
【結論】キャネットの価格はかなり安く、魅力的でしたが・・・
以上、キャットフード「キャネット」は『正しい選び方6ヶ条』を満たせているか徹底検証してみました。口コミや評判からもキャネットがどのように評価されているか分かった頂けたはずです。
その結果、残念ながらA~Eの5段階評価中の最低の「E」だと評価しました。
まとめてみて「価格が安い分、原材料の品質も下がっているキャットフード」だということが分かりました。
原材料をまとめてみると全体的にあいまいな表記が多かったです。口コミでは価格がかなり安いと飼い主さんから好評でした。
私としては価格は魅力的かもしれません。しかし、その価格が逆に不安になるレベルの安さで、原材料にも不安が多々あるのでオススメ出来るキャットフードとは言えません。